そのようなニーズを受け、ピクスタ株式会社が運営する、写真・イラスト・動画・音楽素材のマーケットプレイス「PIXTA(ピクスタ)」では、新たな検索機能として、手元にある画像で類似画像素材を探せる新機能「類似画像検索」を実装した。
・「検索キーワード」で生じていたミスマッチ
2006年5月に開設された「PIXTA」は、誰でも自分が制作した写真・イラスト・動画・音楽をインターネット上で売買できるデジタル素材のマーケットプレイス。幅広いジャンルを網羅しており、日本を中心に、アジア各国の生活・文化に沿った豊富なアジア素材が揃っているのが特徴。 現在のところ、日本語のほか、英語、簡体字、繁体字、タイ語、韓国語に対応している。画像購入者が検索窓に「検索キーワード」を入力すると、「PIXTA」独自のアルゴリズムがその単語と同じ「タグ(画像を構成する要素を説明する単語)」がついた画像素材を、検索結果として表示するようになっている。
ただ、この検索結果のベースとなる「タグ」は、素材を投稿する際にクリエイター自身の主観で入力するため、購入者の求めるキーワードと合致しないこともあった。購入者が構図や色味など明確なイメージをもっている場合、さまざまな検索キーワードの組み合わせや除外、絞り込み機能を駆使しながら、検索結果を絞り込んでいくという手間がかかっていた現状がある。
・アップされた画像の「視覚的な特徴」を読み取る
こうした「この画像と同じような画像がほしい」というニーズに応えるかたちで開発されたのが、今回実装された「類似画像検索」だ。最適な検索キーワードが思いつかなくても、「PIXTA」の検索窓に手持ちの類似画像をアップロードするだけで、画像の「視覚的な特徴」を読み取り、似た特徴をもつ類似画像素材を検出してくれる。
この「類似画像検索」は、2016年にベトナムで立ち上げた開発拠点であるPIXTA VIETNAMで開発された技術。既存の学習済みデータセット(主に写真認識)を取り入れることで、画像の全体的な特徴と近い画像素材を検索できる。
新機能の「類似画像検索」により、購入者にとって画像素材検索にかかる手間を減らして負担を減らせるだけでなく、クリエイター側としても、検索キーワードとタグのミスマッチによる「販売チャンス消失」のリスクを減らすことにもつながる。双方にメリットがあるというわけだ。
・今後は機械学習を進め、イラスト素材などにも対応させる
今後は「類似画像検索」に、「PIXTA」の約4000万点の写真・イラスト素材を追加で機械学習させることで、写真以外のイラスト画像の類似画像検索の実現していく。また、画像の全体的特徴から類似画像を検出する方法ではなく、メイン被写体の特徴を重視した検索結果を表示できるようにするなど、人間の脳に近い類似性判断に近づけていく方針だという。さらに、クリエイターが画像素材を登録する際の「タグ情報の入力」支援機能として、候補単語の表示や自動入力といったサポート機能の搭載も進めていく意向だ。
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ピクスタ株式会社
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