搭載するバッテリーで航続距離は185キロ、二酸化炭素の排出や騒音のない、ハイスペックで環境に優しいボートだ。
・7年越しの初製品
X Shoreは2012年に電動ボートの開発に着手し、このほどようやく初製品の発表にこぎつけた。実に7年越しだが、これほど時間がかかったのは、車と違ってボートは水の大きな抵抗を受けるからだ。創業者のKonrad Bergstrom氏は「車でいえば傾斜45度の坂道をずっと走っているようなもの」と表現する。
抵抗が大きい分、車よりも大きなエネルギーを要するが、かといって大きなモーターやバッテリーを搭載すると重くなり、そのバランスを取るのが難しかったという。
・トップスピードは時速74キロ
そうして試行錯誤を重ねて出来上がったのがEelex 8000。サイズは全長8メートル、幅2.6メートル、喫水0.8メートル。220kWのモーターを搭載し、トップスピードは時速74キロ、クルージングスピードは時速46キロだ。そして時速19キロで航行したときの航続距離は185キロとこの手のものとしてはなかなかの長さとなる。デザインはかなりシンプル路線で、イスの配置などは客の要望に応じてカスタマイズするとのこと。
価格は30万ユーロ(約3600万円)〜と超高級車に引けを取らない設定で、ゆくゆくは量産にすることで価格を下げていきたいとしている。
X Shore
(文・Mizoguchi)