・屋内の空気を浄化しながら、二酸化炭素を回収して合成燃料を生成
私たちは、日常生活において、多くの時間を屋内で過ごしている。オフィスや学校などの屋内で二酸化炭素の濃度が上昇すると、疲れやすくなって認知機能が下がり、学習効率や生産性が低下する傾向があるという。
そこで、「Soletair Power」では、暖房システムやエアコン、換気装置を通じて二酸化炭素を回収し、屋内の空気を浄化しながら、合成燃料を生成する、オフィスや学校向けのソリューションを開発している。
屋内の空気を集め、二酸化炭素と水に分離させたうえで、水から水素を取り出し、二酸化炭素と水素で炭化水素を生成する仕組みだ。
ラッペーンランタ大学とフィンランド技術研究センター(VTT)によって共同開発された技術がベースとなっており、2017年には、実証実験も行われている。
・2020年の実用化を目指す
「Soletair Power」は、2019年4月、船舶用エンジンやエネルギー関連製品を製造・販売するフィンランド企業のバルチラ(Wärtsilä)から50万ユーロ(約6053万円)の資金を調達。現在、2020年の実用化に向けて、このソリューションの開発がすすめられている。(文 松岡由希子)
Soletair Power