そんな状況を想定して、水に投げ込んで水難者の元まで遠隔操作で向かわせることができるスマート救命ブイ「Dolphin 1」が開発された。
・最高時速15キロ
Dolphin 1はプロペラ2つを内蔵し、搭載するバッテリーでプロペラを動かして進むことができる。最大のポイントは、遠隔からのワイヤレス操作に対応すること。手に持つコントローラーと500メートルの範囲で連携する。Dolphin 1の最高スピードは時速15キロ。世界トップの水泳選手の泳ぐスピードでも時速10キロに満たないことを考えればなかなかの速さだ。そしてDolphin 1そのものはブイなので、水難者は到着したDolphin 1のロープやハンドルにつかまって浮力を確保することができる。
・駆動時間30分
また、Dolphin 1につかまって浮いた状態でそのままレスキュー隊の救助を待ってもいいが、Dolphin 1は救難者を岸などに引っ張ってくることも可能だ。Dolphin 1の駆動時間はフル充電で30分。少なくとも水難者の元に到着させるには十分だろう。海上では波があるなどしてDolphin 1がひっくり返ることも想定されるが、そうした場合でもリモコンで元に戻すことができるのだという。
開発元の香港企業OceanAlphaによると、Dolphin 1はすでに生産が始まっていて、予定小売価格は5500ドル(約59万円)になる見込みという。
OceanAlpha
(文・Mizoguchi)