現在、サンディエゴのほか、ニューヨーク、シカゴ、サンフランシスコ、ワシントンD.C.など、米国18エリアで、650以上の事業者が「Mercato」に参加している。
・地元のファーマーズマーケットや食料品店からオンラインで食材を購入できる
「Mercato」は、郵便番号を入力すると利用可能な近隣の店舗が表示され、商品を選んでオンラインで決済する仕組み。青果物や精肉、鮮魚、パン、乳製品、惣菜、酒類など、合わせて約30万種類もの商品を幅広く扱う。
注文はオンラインで年中無休24時間受け付けており、複数の店舗で注文した商品をまとめて届けてもらえる。
・小売業者の顧客開拓や売上増にも貢献
米国ではネットスーパーの需要が拡大しており、米市場調査会社「eMarketer」では、その規模が2019年時点の198億9000万ドル(約2兆1500億円)から2023年には381億6000万ドル(約4兆1200億円)に達すると予測している。「Mercato」は、オンライン決済や商品配送だけでなく、受注管理やカスタマーサービス、マーケティング支援も担うことで、事業者の業務効率化や売上拡大に貢献しているのも特徴だ。
たとえば、ニューヨークのオーガニックスーパー「LifeThyme Natural Market」では、2017年から2018年の1年間で「Mercato」での売上高が3.8倍に増え、店舗全体の売上増にも寄与したという。
ネットスーパーへの需要拡大に伴って、中小規模の食料品小売業者と消費者をオンラインでつなぐ「Mercato」のようなソリューションへのニーズも高まりそうだ。(文 松岡由希子)
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