住民がスマホでシャトルバス乗車をリクエストし、好きなところで降車できるというもの。自動運転車両を活用したこの手の試験はオーストラリアでは初となる。
・完全に無人自動運転
EZ10はスキー場などにあるゴンドラを一回り大きくしたようなデザインで12人乗りとなっている。運転席などはなく、完全にドライバーなしの自動運転で走行する。ニューサウスウェールズ州コフズ・ハーバーで展開されているBusBotプログラムでは退職者専用シニアビレッジの住民が対象。つまり、利用者はほぼ高齢者となる。
スマホアプリで乗車をリクエストすると最寄りのバス停止場所が案内され、そこへ行くとピックアップしてもらえるという仕組み。そしてビレッジ内であれば好きなところで降車できる。車を運転しない人が多い高齢者にとってかなり便利なサービスだろう。
・ライドシェア
BusBotはオンデマンドのライドシェア的に使えるのがポイントで、ピックアップやドロップなど各利用者がリクエストする乗降場所に応じてルートを決定する。現在このトライアルは無料で展開されていて、もうしばらく試験を展開したのち、コフズ・ハーバーのセントラルビジネス地区に投入される予定という。
EZ10を使ったプログラムはすでにシンガポールやスイスなどでも展開されている。高齢者など交通弱者を抱える日本の団地や過疎地などでも、日常の買い物や通院を支える“足”として活用できそうだ。
BusBot
(文・Mizoguchi)