通常はスマートウォッチとして使い、必要に応じてディスプレイを広げられ、最大ミニタブレットの大きさになるというもの。かなり斬新なアイデアだが、残念ながら実用化の見込みは当面なさそうだ。
・重ねられたディスプレイ
特許をみると、このスマートウォッチはやや大きめのベゼルレスディスプレイを有している。人の手首につけられた状態の画像はないので大きさを推し量ることは難しいが、Apple Watchなどよりは一回り大きそうだ。だがこのディスプレイ、実はその下に何枚ものディスプレイが重ねられていて、3枚のディスプレイを引き出して計4枚で一つのディスプレイにすることができる。
・アプリのアイコン表示も
驚くことに、さらにその4枚のディスプレイを倍に広げられる。つまり、元のスマートウォッチのディスプレイの8倍だ。これはミニタブレットほどの大きさに相当する。特許の画像をよく見ると、スマートウォッチのときは時刻と、カレンダーや通話などいくつかのアイコンが表示されているが、ディスプレイ4枚を使った状態だとアイコンは倍以上に増えている。
そしてミニタブレット状態では、マップやフォト、ソーシャルメディア等のアプリのアイコンが多数並ぶ。
フォーダブルデバイスといえば、閉じた状態だとスマホ、広げるとタブレットになるサムスンのGalaxy Foldは構造などにトラブルを抱え、発売が棚上げされている。
そうしたことを踏まえると、今回のIBMの特許はスマートウォッチがスマホとタブレットも兼ねるというかなり画期的ものだが、技術的には今すぐ実現する可能性は現段階ではかなり低い。
ちなみにIBMは多くの特許を出願・取得することで知られていて、それらの全てが実用化されているわけではない。
United States Patent