・都市型農園を運営するプランティオ株式会社、約1.5億円の資金調達
「みんなでたのしく野菜を育てる世界へ」をビジョンに、エンターテインメント&コミュニティ栽培を通じ、持続可能な食と農を都市部に社会実装することを目指すプランティオ株式会社は、株式会社ジェネシア・ベンチャーズと東急不動産株式会社が運営する「SHIBUYA Innovation Program」、キャナルベンチャーズ株式会社、JA三井リース株式会社から、約1.5億円の資金調達を実施した。今回の資金調達では、以下のような事業連携を積極的に進めていくという。
◆【東急不動産】
都市型農園事業の展開にあたり同社が運営する商業施設やオフィスビルなどの屋上や遊休施設でのIoTファームの展開、マンションへのIoTプランターへの展開など
◆【キャナルベンチャーズ】
キャナルベンチャーズが進めるデジタルトランスフォーメーション、スマートシティ構想への参画
◆【JA三井リース】
同社のファイナンス機能、食農分野におけるノウハウの提供を通じて、プランティオの事業展開を加速
・“アーバンファーミング”にIoTの技術を導入
プランティオでは、“アーバンファーミング(都市型農園)”をテーマにしている。“アーバンファーミング”は、ニューヨークやロンドンではすでにスタンダードになっている都市部の農業体験のひとつだが、あくまでもアナログな体験に留まっている。一方、プランティオではセンサーや通信モジュールを搭載した野菜栽培用IoTプランターと専用アプリを採用。SNSのようなコミュニティやエンターテインメント要素をプラスした、新しい農業体験を提供していく。
・“IoTファーム”のプロトタイプが東京の恵比寿に完成
AIのナビゲートによって野菜栽培を楽しみながら最適化するIoTプランター「PLANTIO HOME」、このIoTプランター向け植物栽培特化型AI「Crowd Farming System」を活用して、従来の商業施設やオフィスビルなどの屋上にある植栽などを菜園化し、コミュニティの醸成を図る“シェア型コミュニティファーム”(通称:IoTファーム)を開発。このIoTファームでは、オフィスワーカー同士がファームフレンドとなり、AIによる収穫期予想を活用した収穫祭イベントを近隣の飲食店で開催するなど、農と食の体験を通じて、都心部での人と人との関わり方を変えていくことにつなげていきたい意向だ。
そしてこのたび、世界初の“シェア型コミュニティファーム”のプロトタイプが完成した。恵比寿にあるオフィスビル「恵比寿プライムスクエアタワー」にて、「SUSTINA PARK EBISU PRIME(サスティナ・パーク・エビス・プライム)」が6/28よりスタートする。
・ユーザーは気軽に農業体験を楽しめる
ユーザーは、テスト運用中の専用アプリをダウンロードし、そのファームに入るためのスマートロックのキーをアプリから取得することでファームに入場可能で、セルフで種蒔きから収穫までをおこなう、ライトな農業体験を楽しめる。ファームではユーザーがセルフで種を蒔きセルフで収穫したり、アプリによるナビゲートを受けたりできる。ふと立ち寄ったり、ランチを食べたり、仕事をしたり、くつろいだり楽しみ方は自由。
また、ファームには畑仕事のツールが完備。アプリでパークインし、ナビゲーションに従うだけで楽しめる。収穫期を予測するAIをはじめ、ファームにはコミュニティ機能を搭載。ファームで採れた野菜を持ち寄れる近隣の飲食店やワークショップ情報をリコメンドしてくれる機能もある。
「SUSTINA PARK EBISU PRIME」詳細情報
http://media.plantio.com/urbanfarming
≪期間≫
2019年6月28日(金)~
≪主な特徴≫
▼アプリを通じたコミュニケーションと栽培ナビゲーション
▼近隣の飲食店/近隣でのワークショップとの連携
▼ファームの上でのFarm to Tableイベントの定期開催
▼ファーム全体を通じ持続可能な設計を意識したパーマカルチャーデザイン
▼世界初のリサイクル可能な屋上菜園用軽量培土リターナブルソイルを使用
▼ブックライブラリ/シェアシードを設置
また、ファーム開設にあわせて、食と農のライフスタイルメディア「PLANTIO~Social grow your own」も同時オープン。
http://media.plantio.com/
・代表者、出資者からのコメント
今回の資金調達に際し、コメントが寄せられているので紹介する。◆代表および引受先のコメント
【代表取締役 共同創業者 CEO:芹澤 孝悦】
「祖父の芹澤次郎は1949年に東京・渋谷でプランターを発明しましたが、その発明の本質はすごいプランターを作った事ではなく、“だれでもどこでもアグリカルチャーに触れる機会を創出した事”だと捉えています。【株式会社ジェネシア・ベンチャーズ 代表取締役/General Partner:田島 聡一】
ですので現代のわたしたちも“みんなでたのしく野菜を育てる”というビジョンを真剣に考えた時、なにもその手段はIoTプランターだけではなく、そのIoTプランター向けに開発していたコアAIを従来の畑にインストールすることで、もっともっとたのしく野菜を育てられるカルチャーが創れると考えました。
わたしたちはIoTとAI、そしてエンターテインメントのパワーを使い、アグリカルチャーをアップデートして参ります。」
「マクロファーミングから、都市に緑(農地)が溶け込むマイクロファーミングへ。この新しい農業の形は、アメリカやイギリスでは既に定着しつつある農業のあり方です。【株式会社ジェネシア・ベンチャーズ Investment Manager:水谷 航己】
みなさんの目に映る景色に緑が増えれば素敵だと思いませんか?プランティオは、IoTとテクノロジーを活用して、持続的且つ豊かな人間と植物の新しい共生の形を日本から世界に発信していきます。」
「自分で育てた野菜や果物は、収穫までの過程にあるストーリーが抜群の調味料になって、不思議なことに見た目が少し悪くてもとても美味しく感じます。【東急不動産株式会社】
プランティオは『育てる楽しさ』と『食べる美味しさ』の体験を都心部に取り戻し、分断された消費者と生産者の関係性もアップデートしていくものと確信しています。」
「東急不動産ホールディングスグループでは、ハコやモノの枠を超えてライフスタイルを創造・提案し、お客さまに新たな価値を創造し続ける企業グループを目指しております。【キャナルベンチャーズ株式会社 CSO:浜田 大輔】
プランティオとは、施設遊休地の農園化等を通じ、お客様の働き方・住まい方・過ごし方において、新たな価値提供を共同で展開できることを期待しております。」
「『みんなで野菜を育てる世界』が身近になると、今までとは異なる『育てる』『食べる』楽しさを知り、新たな価値観が豊かな生活のスパイスになります。【JA三井リース株式会社 ICTソリューション部長:鶴田 己起】
『デジタル』前提時代に、身近なテクノロジー、働き方、生き方が変わる中で生活者に対し新たな食と農の体験をご提案します。」
「JA三井リースは、中期経営計画『Real Change 2020』にて、独自性が発揮できる食農分野を戦略分野として位置付けており、都市農業においては体験型農園の普及を後押しするサービス『体験型農園オープニングサポート』を展開しております。緑や土地の少ない都市部でも、農業体験を楽しみたい、自ら育てた野菜や果物を口にしたい。そんな願いをかなえてくれそうなプランティオのコミュニティファーム。テクノロジーの力を借りて植物の育成をサポートしてもらいつつ、同じ趣味の者同士が交流しあえる、都心部の人々の憩いの場所になってくれそうだ。
プランティオが提供するアーバンファーミングは、これまでの都市農業とは違う切り口のICTを活用した新たな取組みであり、大変魅力的な事業と感じております。」
プランティオ株式会社
IoTプランターとシェア型コミュニティファームのプランティオ株式会社が資金調達を実施。引受先との都市型農園開発等に関する事業連携を推進 PR TIMESリリース