このような盗聴問題の一つの解決策として開発されたのが、音声暗号化デバイス「Zero」。自前の機器で暗号化してしまおうというコンセプトである。
・独自の暗号化対策
Zeroはモバイル端末とBluetoothまたはイヤホンジャックで接続することができる。また、Zeroの本体にはヘッドフォンジャックも用意され、そこから音声を聞き取る仕組みだ。
Zeroを使えば、通話を盗聴している第三者には解読不可能の音声しか届かなくなる。音声通信サービスを提供する会社の音声暗号化には一切頼らない。というよりも、「その会社がバックドアを設けているのではないか」という懸念からこの製品が開発されたのだ。
あくまでも「懸念」なので、実際にそのようなことが行われていると言い切ることはできない。が、バックドア問題に対して欧米のユーザーが関心を向けているのは事実である。
ともかく、Zeroは極めて簡単な接続ですぐに利用することができる。手のひらサイズだから、持ち運びにも難儀することはないだろう。
・情報漏洩を許さない!
Zeroは、プライベートの「絶対に聞かれたくない会話」はもちろん、情報漏洩が致命的な事態になってしまう業務での利用などを想定している。現在、クラウドファンディング「Indiegogo」で、199ドル(約2万1000円)からの出資枠を公開しており、配送は今年12月からだ。
Indiegogo