開発がうまくいけば家電メーカーや自動車メーカー、再生可能エネルギー産業へのインパクトが大きなものになりそうだ。
もちろん、我々消費者にとっても、スマホや電気自動車からリモコンまでのバッテリーがコンパクトで持ちが良くなるのはありがたい。
・既存の素材のポテンシャルを引き出す技術
実は、同技術ではまったく新しい素材を開発したわけではなく、既存のリチウムイオンバッテリーを用いている。ではなにが革新的かと言うと、素材のポテンシャルをフルに発揮するような粒子構造を作り出したことだ。正確にはこの特別な粒子構造を作り出すために、リチウム電池に数パーセントのカーボンナノチューブを添加している。
すぐれた導電性を持つカーボンナノチューブと粒子構造のおかげで、効率よく電気が蓄積できるようになったようだ。
・利用効率を高めて無駄なくエネルギーを活用
同技術は生活を便利にするだけでなく、地球にとってもやさしいものだ。バッテリーは使ううちに充電容量が減ってしまうが、同技術を用いたバッテリーならより長く使うことができるだろう。また、利用効率が高まれば無駄なくエネルギーが活用できる。再生可能エネルギーなどの余剰電力を貯蔵でき、電気自動車のバッテリーなどに有効利用できる可能性もある。
開発者のひとりは、将来、再生可能エネルギーで飛ぶクリーンな電気飛行機で国際会議に参加することをほのめかしており、いままでとは違ったエネルギーの使い方が実現しそうだ。
参照元:Irish battery breakthrough could help save the planet/The Irish Times