その中で今回Techable(テッカブル)が注目したのは、「FANTAS funding(ファンタスファンディング)」というサービス。空き家の再生プロジェクトや中古マンションを投資対象としたオンライン完結の不動産投資型クラウドファンディングだ。
提供元は2010年創業のFANTAS technology(ファンタステクノロジー)。代表取締役の國師 康平(くにしこうへい)氏に話を聞いた。
・敷居の高い不動産投資を身近にするサービス
Q1:まずは「FANTAS funding」を提供するに至ったきっかけを伺えますか。
不動産投資と聞くと「敷居が高く、手続きも大変そう」とイメージする人が多いでしょうし、事実でもあると思います。そこで不動産投資をもっと身近にするため、1万円からできるクラウドファンディング「FANTAS funding」をスタートさせました。
当社はこれまで社会問題になっている空き家を再生し、投資用不動産として再生する事業に取り組んできました。その空き家再生プロジェクトをファンド化することで、社会貢献しながら投資ができる。社会貢献を広げるとともに、多くの人々にクラウドファンディングを通じて不動産投資に参加してもらいたい、と考えています。
Q2:「FANTAS funding」とは、どんなサービスなのでしょうか。初めての人のために仕組みや特長について簡単にご説明いただけますか。
「FANTAS funding」は最短3か月からの運用期間、投資金額は1口1万円から参加できる不動産投資型クラウドファンディングです。投資家から資金を預かり、不動産を運用して生じた利益から配当を行います。
当社では不動産特定共同事業法に基づく事業の許可と、電子取引業務の認可を取得しており、オンライン上での不動産投資環境も整っています。従って、投資家に対する契約時の書面の手続きは不要です。
劣後出資もしており、価格下落が生じても20パーセントまでの下落であれば、投資家の元本が守られる仕組みとなっています。これで最大限の安全性が確保されます。
・海外不動産のプロジェクトも検討中
Q3:サービス開始から半年以上が経ちますが、周囲からの反響はいかがでしょうか。
2019年6月時点で会員数は2万人、累計46プロジェクト、累計募集金額も6億円を超えました。1億円前後の募集でも開始1分程で資金が集まるほどで、注目度も高く順調に伸びていると感じています。
Q4:今後の展開について教えてください。
最近は運用期間を1年に延ばした、賃貸収入を配当する「インカム型」のプロジェクトが加わりました。今後も運用期間や規模など、新しい種類のプロジェクトを追加していきます。
併せて海外不動産のプロジェクトも追加していきたい、と思っております。敷居が高かった不動産投資を身近に、安心できる形で提供していくつもりです。
投資により、将来的に流動数が増えていけば社会貢献にも通じる本サービス。反響の大きさを見れば、いかに多くの人が不動産に興味を持っているかがわかる。日本中を悩ませている空き家問題に注力しているところも評価したい。今後の展開が楽しみだ。
FANTAS technology