もちろんそれはカメラやコンピューターなど人間が搭載したマシーンで動く。しかし、ロボットはいつの日か暴力をふるう主人(人間)には反撃するようになるかもしれない。
ヒト型ロボAtlasやイヌ型ロボSpotの開発を手がけるBoston Dynamicsがこのほど公開した動画は、暴力をふるう人間にロボットが反撃するというパロディーだが、どことなくリアルさが漂う。
・健気に任務遂行
ロボットに詳しい人なら、ロボットのバランス性能などを試験するために、あえて開発チームのメンバーがロボットを蹴ったり殴ったりするシ映像を見たことがあるのではないだろうか。
まるで「ロボットいじめ」のような行為がこのパロディームービーでも見られる。登場するヒト型ロボットは、投げられた箱のキャッチや投げ返しなどのテストをする中で、ホッケースティックや瓶で人間に殴られる。
それでも、ロボットは健気にも立ち上がり、黙々とテストの動作を続け、その高性能ぶりを示す。
・ロボットがキレる
ただ、ムービーの後半では暴力行為がエスカレートし、ついに“キレた”ロボットが反撃を始める。振りかざされたホッケースティックをつかんで奪ったり、暴力をふるう人間の股間を蹴り上げたり。まるでアクション映画のヒーローのような動きをとる。
結局、最後は暴力をふるった人間をロボットがピストルを手に追いかける、というシーンで終わる。
ムービーのロボットはCGIバージョンで、ストーリーもパロディー用に作られたもの。しかし、AIなどを搭載してロボットが人間のように考えて動くことができるようになれば、こうしたストーリーが現実のものになる可能性はありそうだ。
ちなみに、ムービー右下のクレジットは「Boston Dynamics 」ではなく「Bosstown Dynamics」になっている。
Boston Dynamics: New Robots Now Fight Back/YouTube
(文・Mizoguchi)