そんななか、米国ボストンに拠点を置くスタートアップClimaCellが既存の手法に代わる天気予報システム「HyperCast」を開発した。
・携帯電話からのシグナルを手がかりに天気を予測
静止気象衛星により、雲画像を10分毎に撮影。一方、気象レーダーがアンテナの回転とともに電波を発射し、反射されて戻ってくる電波から降水強度や降水粒子の動きを予測する。これが既存の気象予報システムである。このように天気予報に気象レーダーや衛星を活用するのはもはや前時代的であるかもしれない。ClimaCellが提案した手法では、既存の予報システムを使用する必要はない。携帯電話や通りのカメラ、コネクティッドカー、ドローンなどの身近なアイテムが発するシグナルを手がかりに天気を予測することが可能であるのだ。
世界各地をワイヤレスで繋ぎ、そのネットワーク環境の中で局所的なデータを分毎に生成。そのデータをセンサーに組み込み、新たなマイクロデータを生み出していくというのが同社の手法である。
・予報精度は気象レーダーを上回る
さて、気になるのは予報精度の高さだ。現段階では既存の気象レーダーを上回るという。なお、開発プロジェクトは現在進行形で行われている。さらに細かな時間枠のなかで試行を繰り返している最中であり、最終的に今以上に高精度な天気予報システムとして実装される可能性は高いと言える。
ClimaCell