・3つのゾーンでロボティクスの“今”を表現
会場は3つのセクションに分けられ、それぞれのテーマに沿って空間を形成。3つのゾーンすべてを通り抜けると、「アイボ」の特設コーナーに着くようになっている。最初のゾーンは“Awakening”。訪問者の体の動きに反応した、シンプルな光と色のインスタレーションが披露された。2番目のゾーンは“Autonomous”。球状のケージの中に入ったロボット振り子に目がくぎ付けになる。これも重力ではなく、訪れる人の存在を感知して動き出す仕組み。そのせいか、まるで来る人を歓迎しているかのような錯覚に陥る。
3つ目のゾーン“Accordance”は最も大規模かつ没入型の展示。ここにはさまざまなサイズの白い球がたくさん置かれている。球体は独自の方法で近くの動きに反応するようにプログラムされ、時には後退し、時に接近し、一時停止し、集団で集合し、自分自身でロールオフもする。人間同様独自の個性があり、相互に連携し、周囲の人々と協力して行動することが可能だ。
・AI x ロボティクスの将来を予見
すべてを通り抜けると、ようやく「アイボ」のコーナーに到着。周知のとおり、同社のロボティクス事業の歴史は、1999年に発売されたこのロボット犬から始まる。ペット型ロボットという市場を確立したが2006年に事業から撤退。その後、2018年に最先端のAIを搭載して復活した。ここでアイボと触れ合った後、ロボット台座を介し意見やフィードバックを投函して終わりとなる。本展示会におけるソニーの狙いは「人間がロボットを友だちとして認めたとき、感情と親近感を見せる」という事実を証明すること。人間とテクノロジーが将来どのように関連しているのかを探ることにある。同社クリエイティブセンター長谷川 豊氏は、次のように述べている。「自律性における親和性は、人間と技術の関係の進化を示します。(この展示会で)AI x ロボティクスの将来はどうなるかを、垣間見ることができるでしょう」。
Affinity in Autonomy/SONY