そのスノーモービルをエコな乗り物にしようと、カナダのスタートアップTaiga Motorsが電動タイプを開発した。プレオーダーの受付をすでに開始し、来年生産を開始する。
・マギル大学のスピンオフ
雪上を駆け抜けるのは爽快だ。しかしスノーモービルのほとんどが化石燃料で走り、パワーがある分ガスも多く排出する。真っ白なゲレンデにガスと騒音を撒き散らしているのが現実だ。
それを変えようと、マギル大学のスピンオフ企業Taiga Motorsが開発したのが電気で走るスノーモービル3種。大きさやスペックが微妙に異なるものの、航続距離は98〜140キロメートルとなっている。
・2.9秒で時速100キロに
開発にあたって、最大の問題は適切な容量のバッテリーの搭載だったという。基本的にバッテリーが大容量になればそれだけ車体が重くなるため、単純にバッテリーを大きくすればいいという話ではない。
雪上という摩擦の大きな環境での走行にそれなりのスピードや航続距離を確保するために、開発チームはボディの軽量化を図りつつ効率を高めた。
その一方で、停止した状態から時速100キロに達するまでにわずか2.9秒しかかからないというパワフルさも備えている。
・162万円から
各モデルの最終的な価格はまだ明らかにされていないが、プレオーダーページには1万5000ドル(約162万円)〜と記載されている。
近年、雪不足に悩むスキーリゾートは多いが、気候変動の原因とされる二酸化炭素の排出抑制策としてこうしたスノーモービルを採用するのは有効だろう。
Taiga Motors
(文・Mizoguchi)