・10年以上にわたるサービス提供に終止符
Amazonの食料品配達の歴史は、10年以上前にローンチした「AmazonFresh」から始まる。これを皮切りに、2014年にはローカルアプリを使ったテイクアウトサービスをスタートさせた。その後、2015年に「Amazon Restaurants」、2016年には職場での昼食配達サービスである「Daily Dish」を開始。市場での業績を着々と伸ばしてきた。今回の決断の裏側にあるのは、米国内におけるレストラン配達サービスの激化。特にUber Eats、DoorDashが、ここ数年で急成長している。その結果、食品デリバリー市場は熾烈な争いを見せ、3社合わせて75パーセント以上のシェアを占めるまでになった。中でもUber Eatsの発展は著しく、3年間で世界500都市に拡大。昨年の収益は14億9000万ドル(約1616億円)で、2019年第1四半期には5億3600万ドル(約581億円)を計上している。トップ3に入っているとはいえ、Amazonが他社の勢いに押され気味だったことは事実だ。
・今後は他社の支援に注力?
6月14日には「Daily Dish」も閉鎖するとのこと。その一方で同社は先月、英国の食品配達会社Deliverooの株式を購入している。こうした動きに対し、大方のメディアは「今後はデリバリー企業を支援することで市場に残っていくつもりではないか」と推測。来年以降、他の企業に出資するかどうかが鍵となるだろう。souce by Geekwire