いずれも、CMUが排出した宇宙開発企業、Astrobotic社によって月に届けられる。最近Astrobotic社は、NASAとの7950万ドル(約86億円)の契約を締結。2021年7月には1421個の荷物を月面に届ける予定となっている。
月面探査技術を開発していくことで、NASAによる、2024年までに月面に宇宙飛行士を着陸させるという目標を支援する。
また、アートパッケージ「MoonArk」には、人類の知のエッセンスを示す意図があるようだ。
・ローバーの大幅な小型化を実現
NASAは約50年前に人類初の上陸を果たしたが、ローバーによる月面探査はアメリカにとって初の経験となる。
一方、ソ連に関してはは50年前に、そして中国は最近になって月面探査機の配置を成功させている。ただこれらは巨大な組織によってのみ可能となる大規模プジェクト。
その点CMUのローバーは猫の半分ほどの重量(4ポンド強:約1.8kg)で開発コストが抑えられ、小規模な研究機関や民間企業による惑星探査も夢じゃなくなる。
いわば、大学の研究室なんかにも衛星開発の道を開いた「CubeSats」のローバー版だ。
・地球上の生命のカプセル
アートパッケージ「MoonArk」のほうは、生命や地球、月に関する画像、詩、音楽、彫刻作品…などが詰め込まれた小型カプセルだ。
設計チームは芸術、人文科学、科学およびエンジニアリング等領域のエキスパートによる国際チームで、CMUの教授や学生、卒業生がイニシアティブを取っている。
「地球上の生命のカプセル」と呼ばれるこのアートパッケージは、人間の存在の重要な部分を説明する意図もある。
CMUのこういったプロジェクトは、惑星探査を今より身近なものにしてくれそうだ。
参照元:Carnegie Mellon Robot, Art Project To Land on Moon in 2021/CMU