妊娠や避妊を望む女性を救うべく立ち上げられた「Yono Labs」。同スタートアップによるウェアラブルデバイス「Yono」は、寝ている間に体温データを収集して排卵日を導き出す。
2017年からベータ版が運用される「Yono」だが、次のステップとしてAI搭載で精度の向上とパーソナライズを目指している。
・排卵日予測にビッグデータ解析と機械学習を活用
イヤホン型の「Yono」を寝る前に装着すると、一晩かけて体温のデータが収集される。70~120個の体温測定値から基礎体温を決定。トラッキングを続けることで排卵日予測が得られる。ベータ版を運用して改良が続けられる同デバイスだが、頭の動きや睡眠環境、イヤホンの抜け落ちなどによる取得データのバラツキに課題がある。
体温データを整え、そこからより正確な排卵日の予測を導き出すべく、ビッグデータ解析と機械学習の専門チームとタッグを組んだようだ。
ミシガン大の研究チームは、「Yono」に搭載する高精度の排卵日予測モデルを開発する。
・測定を続けることで正確でパーソナライズされた予測が得られる
研究チームはまず、取得データからノイズを除去し、関連性の高いデータポイントを識別。統計モデルを利用してデータポイント間の確率的関係を決定した。また、平均的な女性の排卵周期についてのナレッジを組み込み、排卵の最もありそうな日の重み付けに役立てた。
これによりある程度測定を続けることで、パーソナライズされた予測が提供可能になるとのこと。
同システムが実装されることで「Yono」の実用性は劇的に高まるだろう。
参照元:A Wearable That Helps Women Get / Not Get Pregnant/IEEE Spectrum