調査によると、救急車に常備されている担架は、救急車の中に置かれたままにされていることがほとんどだという。これは、多くの患者が動ける状態にあるからだ。
しかし、この担架は救急車のなかで、多くのスペースを占めている。
この状況を改善すべく、現在開発が進められているのが、数秒で担架に変身する車椅子「Multi Scoop Pro」だ。
・車椅子が数秒で担架に変身
オランダの産業デザイン会社Studio Rotor社は 国際的デザインチームRetter Helfer Medicalとともに、数秒で担架に変身する軽量の車椅子Multi Scoop Proを開発中だ。Multi Scoop Proの機能は3つ。
1つ目は、救急隊員がMulti Scoop Proをカートとして使用し、医療機器を救急現場に運ぶ機能。2つ目は、軽傷患者を車椅子に乗せる機能。そして3つ目が、患者が重傷の場合に担架として使用する機能だ。
・特許取得済みのメカニズムを使用
Multi Scoop Proは特許取得済みのメカニズムを使用しており、車椅子の状態から折りたたむと通常の担架のように薄くなり、既存の救急車に収まる。これにより、救急車内のスペースが有効利用できるようになり、車椅子使用ための4つの車輪も装備されている。
医療現場からの反応は上々で、Multi Scoop Proは現在さらなる開発が進められている。発売は2019年末の予定。
Studio Rotor