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Start Up 【Interview】医療業界にも働き方改革の波!医療有資格者特化型のクラウドソーシングサービス「Dspace」に密着

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【Interview】医療業界にも働き方改革の波!医療有資格者特化型のクラウドソーシングサービス「Dspace」に密着

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医療業界は女性にとって、キャリア継続が最も難しい世界だ。特に、出産育児休業後の復帰は困難を極める。理由は雇用側の旧態依然とした体制。いまだに長時間労働や休日出勤が主流となっていて、ほとんどの機関で子どもを持つ女性を受け入れる仕組みが整っていない。

そうした働きたくても働けない医療関係者をサポートするのが、この「Dspace(ディースペース)」だ。医療系求人はもちろん、医療系国家資格保有者とクリニック等の医療施設、一般企業・士業が双方向で仕事の依頼・受託ができる医療特化型クラウドソーシングサービス。古いしきたりが残る医療業界の働き方に、風穴を開けるシステムとして期待がかかる。

提供元は2018年設立のSPARKLINKS.。自身も医師だという代表取締役の柴田 育(しばた いく) 氏に話を聞いた。

・“つて”が主流の医療業界を変革するサービス

Q1:まずはこのようなサービスを提供するに至ったきっかけから、お聞かせください。
本業は歯科医師なのですが、出産を機に仕事と育児の壁にぶつかりました。一般的な歯科の診療時間と保育園の時間が合わず、ちょうどいい具合に時間が調整できるような仕事を探すすべがありませんでした。(中略)

IT系の仕事のように自分でクラウドソーシングで仕事を受けるようなサイトがあればよかったのですが、何かと便利なはずのインターネット上に医療系の“使えるクラウドソーシングサイト”は一切存在しませんでした。いまだに医療業界は“つて”が主流です。(中略)

周囲の医療職やSNSでつながっている方からも育児との両立に悩む声を多く聞いていたので、今後絶対に必要なサービスだと実感しました。(中略)まずはやってみるしかないと思い、育児を始めてから3年後にサービスの立ち上げを決めたのです。

Q2:特に女性医療従事者に配慮したサービスとお見受けしましたが、男性や独身者の利用も可能なのでしょうか。
もちろんです。男性でも独身者でも誰でもご利用いただけますし、定年退職者にも活用してもらいたいです。

私はただ、妊娠を機に体調を崩して仕事が難しくなった時期を経験しただけですが、妊娠出産というのは比較的多数派の事情であり、それ以外にも人に言えずに病気で苦しむ方、介護などで時間が制限される方も多くいると思います。

(将来的には)性別・状況関係なく、医療の資格やスキルを生かして仕事ができるのが当たり前の世の中になればいいですね。体力勝負の医療業界ですが、このサービスは働き方を変える一歩になると思います。

・労働関環境の改善は医療の質向上につながる

Q3:ベータ版サービス開始から約1か月。ユーザーからの反響はいかがなものでしょうか。
やはり、医療従事者からの評価は高いですね。今までになかったサービスなので、関心や期待を持っていただいているようです。クリニックの会員がさらに増え、都心・地方関係なく活用できるよう、いいサービスを提供して期待に応えていきたいです。

Q4:医大受験時の女子学生差別をはじめ、医療業界で働く女性には最初からいばらの道が敷かれているのが現状です。本サービスによって、この問題はどのように解決されていくのでしょうか。未来の展望をお聞かせください。
何事も古い慣習を変えていくためには、かなりのエネルギーや時間、当事者の気持ちの変革などが必要です。医療業界での女性活躍の難しさは、今まで疑問に感じていたけれど、なかなか着手されなかった課題でもあります。(中略)今はインターネットなど技術面でも十分実現可能な内容であり、(中略)女性差別や働き方への障壁が変革しやすい時代になっているのではないか、と思われます。

医療は生物であるすべての人間に関係するサービスです。(そう考えると)ご自身や大切な家族の医療を支える人が、いい労働環境にいるほうが安心ですよね。医療業界の働き方を改善することはすなわち、医療の質の向上にもつながっていくのだ、と思います。

じわじわと近づきつつある高齢化社会。それとは裏腹に医療従事者の数は年々減る一方だ。しかし、柴田氏が指摘するように何らかの事情を抱えて活躍できない人たちも大勢いる。今必要なのは、眠っている優秀な人材を発掘すること。「Dspace」はそのためのサイトだ。まずは勇気を出して、扉をたたいてほしい。

医療特化型クラウドソーシングサイトDspace

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