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大気中の二酸化炭素からジェット燃料を生成する実証実験にオランダの空港が着手

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蘭ロッテルダム空港は、2019年5月、大気中から二酸化炭素を集め、航空用ジェットエンジンに使用する燃料に変換させる実証実験に着手した。

空港内に専門施設が建設される計画で、これが実現すれば、世界で初めての事例となる。

・大気中の二酸化炭素を回収し、再生可能ジェット燃料に転換

この実証実験には、特殊フィルターに二酸化炭素を吸着させて大気から分離する独自技術「DAC(ダイレクト・エアー・キャプチャー)」を開発を開発したスイスのスタートアップ企業Climeworks(クライムワークス)ら、欧州のテクノロジー企業が参加している。

ClimeworksのDAC技術によって大気中の二酸化炭素を回収し、電気分解を通じて合成ガスに転換した後、さらに合成炭化水素に変え、ジェット燃料をつくるという流れだ。

1日に生成されるジェット燃料は、過去最大規模の約1000リットルとなる見通し。

なお、一連のプロセスに要するエネルギーは、空港内のソーラーパネルで発電した太陽光エネルギーによってまかなわれる。

・航空業界からの二酸化炭素排出量が全体の約2%を占めている

航空業界の持続可能性の向上に取り組む国際的な業界団体ATAGによると、世界の航空業界が排出する二酸化炭素量は2017年時点で8億5900万トンにのぼり、人為的な二酸化炭素排出量全体の約2%を占めている。

航空機は、自動車と異なり、電力や水素燃料への転換が難しいことから、この実証実験を通じて、再生可能ジェット燃料のさらなる開発を推進し、航空業界のカーボンニュートラル化に寄与したい考えだ。(文 松岡由希子)

Rotterdam The Hague Airport

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