このほどSamsungは、写真や絵から動くアバターを生成する技術を開発した。
1枚の画像からもアバターが生成できるが、使用する画像の枚数を増やすことで、リアリティがより高まるという。
・アバター生成には3つのニューラルネットワークを利用
アバターの生成には3つのニューラルネットワークを用いている。まず、顔の特徴図を生成し、次にジェネレータが特徴図を合成ビデオにマッピング。最後にディスクリミネータが生成されたフレームの特徴や動きのリアリティを評価する。モデルを作成するにあたっては数千本のYouTube動画でトレーニングを実施したようだ。これにより、リアリティのある顔の特徴や動きを学習した。
そして実際Samsungは、同モデルと写真や絵画から生成したアバターを披露している。アインシュタインやマリリン・モンロー、モナリザのアバターは、なるほどどれもリアリティにあふれている。
・フェイク動画を作成しやすくなるリスクも
同技術は、マルチプレイヤーゲームのアバターやCG映像の作成を簡単にし、制作コストを下げる可能性がある。ただ同時に悪用の危険性もはらんでいる。画像生成器の登場により、Deepfakeと称されるフェイク動画の作成が可能になり、政治家の発言が偽造されたり、有名人のポルノ動画が合成されて中傷されたりといった問題が起こっているのはご存知だろう。
数枚の写真からリアリティあるアバターが生成できるとなると、フェイク動画作成の敷居も下げてしまい、鑑賞するほうのリテラシーがますます問われるようになるだろう。
参照元:Samsung’s new AI can create talking avatars with a single photo/TheNextWeb