本格的なサービス開始には運輸当局の認可を得る必要があるなどまだ段階を経なければならないが、同社は「年末までに試験飛行を開始できる見込み」としていて、商業展開が現実味を帯びてきている。
・運用の細部を確認
Volocopterが手がけるのは18ローターの2人乗り電動垂直離着陸機(eVTOL)で、ヘリのように垂直に離発着できる。つまり滑走路などを必要としないので、街中にステーションを設けることができる。
Volocopterは利用者がスマホアプリで乗車を予約し、街中に設置するステーションで乗降するという展開を想定していて、今回はVolo-Portと呼ばれるステーションのイメージ図が公開された。
ステーションの設計には英国のSkyportsが協力。設置後は乗客の使用体験やタクシーのバッテリー交換など具体的な運用の細部を確認していく。
・規制整備も
Volocopterの共同創業者Alex Zosel氏は「商業展開のライセンス取得は時間の問題だ。規制が整備される頃には我々は飛び立つ準備ができているだろう」と話す。
Volocopterはすでにドイツ・フランクフルト空港ともインフラ整備などの共同プロジェクトを進めている。
渋滞を眼下に見ながらステーションからステーションへと飛んで移動するという“空の足”が、まずどの都市で展開されるか注目が集まる。
(文・Mizoguchi)
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