食品ロスの削減につなげるのが狙いだ。
・消費期限をもとに価格を変動させるダイナミックプライシングを試験的に導入
Albert Heijnは、ダイナミックプライシングを実装した在庫最適化テクノロジーに強みを持つイスラエルのスタートアップ企業Wasteless(ウェイストレス)からのサポートを受け、独自の人工知能(AI)アルゴリズムを開発。消費期限や在庫量、売上履歴、気象などの要素をもとに商品の価格を自動的に変動させ、価格をリアルタイムで電子棚札(ESL)に表示させる仕組みだ。
今回の実証実験では、オランダ北西部ザンドヴォールトのAlbert Heijnの店舗で、鶏肉と魚を対象に、このダイナミックプライシングを導入した。
電子棚札には、定価と割引価格が並んで表示され、消費者は、通常の消費期限が担保された商品を定価で購入するか、消費期限が短い商品を割引価格で購入するかを選択できる。
・2030年までに食料廃棄量50%減へ
Albert Heijnは、サプライチェーン全体の食料廃棄量を2030年までに半減させることを目標に掲げ、店舗やネットスーパーを通じて、規格外の野菜や果物を割引で販売する取り組みもすすめている。人工知能を活用したダイナミックプライシングは、食品ロスの軽減につながるだけでなく、在庫量の適正化などにも大いに役立ちそうだ。(文 松岡由希子)
Albert Heijn