ただ、気づいたらドローンが航空機に接近していた、という例が後を絶たない。そこで、DJIは、2020年から250グラム以上のドローンに航空機感知機能を搭載し、接近を操縦者に知らせるようにすると発表した。
・レシーバーを取り付け
航空機は現在位置や高度などを知らせる信号を絶えず発信している。空港の管制塔ではこの信号をキャッチして航空機の位置を追跡していて、このシステムはADS-Bと呼ばれる。
DJIは、ADS-Bのシグナルを受信するレシーバーを2020年から重量250グラム以上のドローンに取り付ける。250グラム以上というと、同社が展開するドローンのほとんどが対象となることが見込まれる。
・強制排除はなし
実はDJIは、ドローンが航空機やヘリコプターからのADS-Bシグナルをキャッチすると自動的に操縦者に知らせる「AirSense」機能をすでに確立している。
ただし現在はMatrice 200やMavic 2 Enterpriseなど事業者向けの一部の商品への搭載に限定していて、2020年からこれを他のドローンにも広げる格好だ。
AirSenseでは操縦者に接近を知らせるだけで、強制的にドローンを航空機から遠ざけたりはしない。しかし、操縦に不慣れな人や、うっかりケースではこの機能は有効だろう。
ドローンと航空機のニアミス事例が増えると、DJIのような取り組みが必須となる可能性はありそうだ。
DJI
(文・Mizoguchi)