ザイリンクス社 (本社 : 米国カリフォルニア州サンノゼ、NASDAQ : XLNX) は 6 月 14 日 (米国時間)、Android 5.1 (Lollipop) がザイリンクスの Zynq(R) UltraScale+™ マルチプロセッサ SoC (MPSoC) をサポートすることを発表した。メンター・グラフィックスでは、同社のハードウェア イネーブルメント プログラムを通じて、ヘテロジニアス マルチコア プラットフォーム上での Android 開発における幅広い経験を活用することで、Android オープン ソース プロジェクト (AOSP) コードを移植して Zynq UltraScale+ MPSoC 上で Android 5.1 (Lollipop) を実行することに成功した。この取り組みは、Android プラットフォームの高度なユーザー インターフェイスと Zynq UltraScale+ デバイスの優れた安全性やセキュリティ、処理能力を、64 ビット ARMv8 アーキテクチャに基づいて組み合わせた初めてのソリューションとなる。
ヘテロジニアス Zynq UltraScale+ MPSoC ではハードウェア資源が独立しているため、Android などのハイレベルなオペレーティング システム (OS) とリアルタイム OS で実行されるセーフティ クリティカルな機能を、内蔵のリアルタイム処理ユニット上で共存させることができる。ザイリンクスのソフトウェア プロダクト マーケティング担当シニア ディレクターであるラミネ ローン (Ramine Roane) は、「産業用オートメーションや運輸、医療およびヘルスケア、無線の開発に関わる設計者は、安全性を損なうことなく、音声認識や高機能なユーザー インターフェイス、完全なカスタマイズなどの機能を備えた製品を開発する方法を追求し続けています。Zynq UltraScale+ MPSoC と AOSP のユニークな組み合わせにより、このような製品の開発に適した完全に安全かつセキュアなプラットフォームを提供します」と述べている。
メンター・グラフィックスの組込みシステム事業部においてランタイム ソリューションおよびプロダクト マネージメント担当ディレクターを務めるウォーレン クリス (Warren Kurisu) 氏は、「Android オープン ソース プロジェクトを Zynq UltraScale+ MPSoC に移植するわれわれの技術を適用すると、ザイリンクスのユーザーは組込み開発を簡素化できるようになります。リアルタイム処理や低消費電力、高性能、内蔵プログラマブル ロジック、汎用サブシステムとリアルタイム サブシステムの隔離など、多くの機能をアプリケーションと組み合わせることで、従来とは異なる市場に Android を展開する多くの機会を提供します。われわれは、Mentor Embedded 製品ラインにおいて Android やその他の各種ソフトウェアおよびツールを使用する Zynq UltraScale+ MPSoC ユーザーをサポートできることを心待ちにしています」と述べている。
供給体制
Android 5.1 (Lollipop) は、2016 年第 3 四半期に Zynq UltraScale+ MPSoC 向けの Mentor Embedded ソリューションで利用可能になる。メンター・グラフィックスは、商業的サポート、カスタマイズ サービス、プラットフォーム移植、機能強化を提供することで Zynq UltraScale+ MPSoC ユーザーを直接サポートする。これらはすべて、ザイリンクス製品向けのフル ソフトウェア ソリューション パッケージの一部として利用が可能である。詳細は、http://www.mentor.com/embedded-software/semiconductors/xilinx を参照されたい。
Zynq UltraScale+ MPSoC について
Zynq UltraScale+ MPSoC は、TSMC 社の 16FF+ プロセスを採用した業界初のヘテロジニアスなマルチプロセッサ SoC (MPSoC) である。Zynq UltraScale+ MPSoC は、単位ワット当たりのシステム性能を最大 5 倍に引き上げ、次世代システムに求められるセキュリティと安全性を備えた any-to-any コネクティビティを提供することにより、高い柔軟性を備えかつ標準規格に基づいたプラットフォームの開発を可能にする。Zynq UltraScale+ MPSoC は、デュアルまたはクアッド コア 64ビット ARM(R) Cortex™-A53 アプリケーション プロセッシング ユニット、デュアル コア 32ビット ARM(R) Cortex™-R5 リアルタイム プロセッシング ユニットおよび ARM(R) Mali™-400 グラフィックス プロセッシング ユニットを含む複数のユーザー プログラマブル プロセッサを組み合わせている。また、Zynq UltraScale+ MPSoC ファミリは、統合ペリフェラル、安全 / セキュリティ機能および高度なパワー マネージメント機能も豊富に内蔵している。さらに、Zynq UltraScale+ MPSoC ファミリと SDSoC™ 開発環境を組み合わせることで、ソフトウェア定義でかつハードウェア最適化されたシステムを実現できる。
ザイリンクスについて
ザイリンクスは、All Programmable FPGA、SoC、MPSoC、3D IC の世界的なリーディング プロバイダーである。ソフトウェア定義でハードウェアが最適化されたアプリケーションを可能にすることによって、クラウド コンピューティング、SDN/NFV、ビデオ / ビジョン、インダストリアル IoT および 5G ワイヤレスなどの分野に飛躍的進歩をもたらす。詳しい情報は、ウェブサイト japan.xilinx.com で公開している。
※ザイリンクスの名称およびロゴ、Artix、ISE、Kintex、Spartan、Virtex、Vivado、Zynq、その他本プレスリリースに記載のブランド名は米国およびその他各国のザイリンクスの登録商標または商標です。ARM、Cortex、Mali は EU およびその他の国での ARM の登録商標および商標です。その他すべての名称は、それぞれの所有者に帰属します。
■ 下記のザイリンクス株式会社ウェブサイトもご参照ください。
・トップページ : http://japan.xilinx.com/
・プレスリリース (日本語) : http://japan.xilinx.com/japan/j_prs_rls/
・このリリースの全文は次の URL を参照のこと :
http://japan.xilinx.com/japan/j_prs_rls/2016/android-5-1-lollipop-support-zynq-ultrascale-plus-mpsoc.html
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