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Release 次世代半導体製造に使われる研磨材料の増産を本格化

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次世代半導体製造に使われる研磨材料の増産を本格化

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投資計画が茨城県の補助事業に認定

 昭和電工マテリアルズ株式会社(社長:高橋 秀仁)は山崎事業所 勝田サイト(茨城県ひたちなか市)で半導体集積回路向けの平坦化用研磨材料「CMPスラリー*1」の設備投資を計画しています。このたび本計画に対し、茨城県が半導体をはじめとした最先端産業の生産拠点の誘致を加速するために創設した次世代産業集積・カーボンニュートラル強化プロジェクト事業補助金の対象事業として認定されました。

 CMPスラリーは、半導体メモリーおよび半導体ロジックの製造工程で不可欠な材料で、半導体需要の増加や高性能化に伴い市場成長を続けています。さらに、国家レベルで進む次世代半導体の開発過程でも重要な材料です。当社のCMPスラリーは世界2位のシェア(金額ベース、2021年)*2で、中でも独自の微粒子合成技術で開発した微細な砥粒を用いた「ナノセリアスラリー*3」等のセリアスラリー*4は、研磨傷を低減できる点が評価され、世界トップシェア(金額ベース、2021年度)*5です。

 山崎事業所 勝田サイトでは、従来のセリアスラリーに比べて、さらなる高研磨速度と研磨平坦性の両立を可能にしたセリアスラリーなどの能力増強を計画*6しています。このたび本計画が最先端の半導体材料の設備増強であることが評価され、茨城県の次世代産業集積・カーボンニュートラル強化プロジェクト事業補助金の対象事業に認定されました。当社のCMPスラリー事業は、山崎事業所(茨城県日立市)で次世代デバイス向け製品の研究開発に取り組んでいます。茨城県内に開発拠点と生産拠点の両方を構えることで、世界最先端製品の迅速な生産立ち上げを目指します。

 昭和電工グループは「共創型化学会社」として、グローバル社会の持続可能な発展への貢献を目指し、CMPスラリー事業を含むエレクトロニクス事業をコア成長事業と位置付けています。今後も成長が見込まれる最先端の半導体材料の生産および開発を強化するとともに、成長製品への積極的な投資を通じてグローバルトップシェア事業を拡大していきます。

画像:

  
*1 CMPスラリー:CMPは「Chemical Mechanical Planarization」(化学的機械研磨)の略。スラリーは水系の研磨剤のことで、砥粒と水溶液で構成されている。研磨するウェハーの表面材質に応じて、シリカスラリーとセリアスラリーの2種類に使い分けられる。表面を平坦化することで回路を多層化できるようになるため、現在の高集積化された半導体デバイスの製造において欠かせない材料になっている。
*2 出典:株式会社富士経済「2022年半導体材料市場の現状と将来展望」
*3 ナノセリアスラリーとは、当社が独自の微粒子合成技術により開発した、粒子径が数ナノメートルの微細な砥粒を用いたCMPスラリーのこと。
*4 セリアスラリーとは、酸化セリウムを砥粒として用いたCMPスラリーのこと。研磨傷が少なくかつ高速研磨が可能。
*5 出典:グローバルネット
*6 2022年9月1日発表:半導体研磨材料の生産能力などの増強に総額200億円の投資


【昭和電工グループについて】
 昭和電工グループは、半導体材料において世界トップシェアの製品を数多く持ち、半導体・電子材料の売上高は、全体の3割にあたる約4,000億円に上ります。
 2023年1月には昭和電工マテリアルズ株式会社(旧日立化成株式会社)との完全統合、Resonacへの社名変更を予定しており、半導体分野で高純度ガスからパッケージ材料まで幅広い製品を手掛けています。さらに、国内の半導体材料・装置メーカー各社との共創プラットフォームを生かし、技術革新を加速させることで、グローバル社会の持続可能な発展に貢献してまいります。詳しくは各社ウェブサイトをご覧ください。
昭和電工株式会社 https://www.sdk.co.jp/
昭和電工マテリアルズ株式会社 https://www.mc.showadenko.com

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