「Mevoked」という新しいプラットフォームは、子どもがどんなタイプのサイトを閲覧しているのかといったインターネットの利用状況や、子どものおよその精神状態を把握することができるツール。人間の行動分析を基盤にしていて、Webの閲覧状況から、利用者の感情の状態を推測するというものだ。
Google ChromeまたはAndroidデバイスのプラグインとしてインストールすることができ、Webサイト、検索ワード、閲覧されたり投稿されたコメントなどからデータを集めてくる。親のダッシュボードには、子どもがどれくらいオンラインにいて、ポジティブ、あるいはネガティブなコンテンツにアクセスしているのか、さまざまなデータが集約される。さらに、“暴力”“性的”“薬物依存”など、一般的な有害コンテンツを子どもが閲覧していた場合、表示して知らせてくれるようになっている。
これらのデータをもとに、現在の子どもの心理状態が“スマイルマーク”で表示されるようになっていて、子どもの利用状況によって、リアルタイムに変化していく。システムが子どものWeb上の行動を学習し、その子どもにとって、どんな状態が“普通”で、あるいは“普通でない”のか判断する。
この“精神状態”を推測できる機能は「Mevoked」の大きな特徴だが、「Mevoked」の開発者が13歳のときに、級友が自殺してしまったという悲しい体験をしており、このようなことを防ぎたいという思いから開発したという。周囲の人間、特に身近な存在である親が、精神面の危険信号にいち早く気づくことが大事だろう。
「Mevoked」によって、親にとって心配の種である、子どものインターネット利用状況をざっくりと把握できるようになる。子どもがひどく落ち込んでいたり、暴力的思考や自殺願望に陥っていないか、精神的な状態を少しでもキャッチできれば、親が行動を起こすためのきっかけとなり、子どもと適切に関わることで、最悪の事態を回避することにもつながると期待されている。
Mevoked