そもそも、旅行や宿泊などの“観光”と、旅行者の撮影する写真は密接な関係にあるもの。シドニー郊外に立地する「1888 Hotel」では、ウォーキングマップを見て立ち寄った観光客も歓迎で、訪れた客たちが記念写真を撮りたいようなさまざまな仕掛けを施している。このホテルはもともと、羊の毛を刈る羊毛小屋を改築して建造され、宿泊部屋やレセプションエリアの装飾に工夫を凝らしたり、レストランでは職人が手がける写真を撮りたくなるような料理を提供。撮影された写真は、「Instagram」を通じて、より多くの人にシェアされ、ホテルの宣伝広告となる。
ホテルでは、「Instagram」のフォロワーが1万人以上いることを証明できたなら、宿泊費が1泊無料になる特典を用意しているほか、「Instagram」にアップされた写真のうち、毎月のベストショットに認定された場合、受賞者にも同じ1泊無料のサービスをプレゼントしているという。
SNSを活用し、実際にホテルに訪問してくれた客自身を広告塔として、世界中の人に向けて自社サービスを宣伝してもらうというような試みは、今後もっと広がっていくかもしれない。
1888 Hotel