そんななか、NASAエイムズ研究パーク内に発足したGeoCosmoに所属する研究者らの尽力により、2~3日先の地震のリスクを判定するAI地震予知システム「GeoCosmo」を開発するプロジェクトが進行中だ。
・人工知能で2~3日後の地震を予測
地盤には休止中の電荷担体が存在しており、その電荷担体はストレスが引き金となり活性化する。ストレスが高レベルに達した時、壊滅的な被害をもたらし得る地震が発生する。
地震の発生日が近づくと、活性化した電荷担体は1秒間に200メートルという速さで移動し、同時に地面や地下水の変化、超低周波電磁波の放出、大気イオン化、全電子数や赤外熱の異常、オゾンの形成、一酸化炭素の放出といった現象が現れる。
そこで「GeoCosmo」は、地震発生の数週間前に観測されるこうした兆候を手がかりに、人工知能やビッグデータなどの最新の技術や、統計的手法を駆使し、地震の発生を予測する。
・地上の基地局、衛星と連携
地上の各基地局側には8~10体のセンサーを設置。衛星との通信を経て、地震の前兆と関連のあるデータをシステムに入力する。
その後、人工知能や自然言語技術を介してデータを出力し、地震予測を行う。
すでに北南米で発生した20の地震を予測することに成功しているという。来るべき南海トラフ地震や首都直下型地震に備え、さらなる精度の向上に期待したい。
海外のクラウドファンディングサイト「crowdrise」では、現在研究プロジェクトの継続に必要な資金を募っている。
GeoCosmo