診察の際には血液を採取することが一般的だが、未来の検診では「汗」を使うことになるのかもしれない。それも手間をかけずにだ。
Northwestern大学の研究チームが、皮膚に貼り付けるだけで汗から体内情報を収集することができるパッチを開発したとのことで注目を集めている。
・汗の成分を分析し、水分補給を促す
この薄くて柔らかいミクロ流体型のパッチは、肌の汗から健康状態を分析してくれるウェアラブルデバイスだ。1回の使い切りタイプで、2~3時間の連続利用が可能。
このパッチが運動中に収集される汗の成分を分析すると、パッチ内にあるpH、グルコース、塩化ナトリウム、乳酸塩という4つのセクションに別れた曲線の枠の色が変わるような仕組みだ。そしてスマホからその反応を起こしたパッチを撮影すれば分析が行われる。
例えばスポーツをしている最中に装着することで、汗から得られたデータを元に体内の水分量を確認して、適切なタイミングで水分補給を行えるようになるだろう。
・将来は血液採取の代わりになるかもしれない?
汗の中には体の状態にまつわる様々な情報が含まれている。スポーツ時の体内反応だけではなく、本パッチを使えば外分泌腺の機能を妨げる嚢胞性繊維症(のうほうせいせんいしょう)の症状を見つけるための指標にもなるそうだ。
また研究チームは、肌につけるだけでデータを収集できるという利便性から、将来的には血液検査なしで他の病気を見つけられるようになることも視野にいれているそうだ。
引き続き本研究は続いているようであるが、今後市販で手に入るようになれば検診の形が変わることは間違いないだろう。
Mashable
Northwestern University