そこで登場したのが、この「Don't Worry」。10月2日に、Android版のアップデートバージョン配信を開始したばかり。被害者が声を上げることなく、近くのユーザーにSOSの発信および受信をする、痴漢防止のためのスマートフォンアプリだ。
・発信元も音も出さずに周囲のユーザーへ通知
インストールしてBluetoothをオンにするだけで、即利用可能な本アプリ。痴漢被害者がアプリからSOSを発信すると、近くのアプリユーザー(半径10メートル程度)に通知される仕組みだ。SOSを誰が発信したかは、受信したユーザーにはわからない。発信元を伏せ、音も出さずに周囲のユーザーへ通知して、関心を促すことを目的としている。
つまり、ここで重要なのは、本サービスはその場で犯人を捕らえるためものではないということだ。アプリはあくまで抑止力。周囲の目を集中させることで、良心に訴え、卑劣な行為を止めさせる。被害者には、「一人じゃない」という安心感を与える。「Don't Worry」の存在意義は、そこにあるのだ。
・自治体や企業への協力を呼びかけ
本来の目的を達成するためには、サービスの普及とともに多方面からのサポートが必要となるだろう。開発元では現在、自治体や企業との連携も視野に入れており、アプリのコンセプト(痴漢撲滅・抑止)に共感・共鳴してくれるユーザーと、企業への協力を呼びかけているところだ。
利用する側にも、慎重な判断が求められそうなこのアプリ。物議を醸しそうだが、一つの問題提起をしたことだけは確かだ。
Don't Worry