いくつかの例外を除いて、老舗の自動車メーカーから発表されるEV(電気自動車)のデザインは、面白みに欠けることが多い。すなわち、4ドア、4輪、4座席、ハンドルは前方の左右どちらかに設置されるといった、これまでの自動車を踏襲したレイアウトが基本だ。
・未来の電気自動車は三角型?
でも、だからといって未来のEVがこの常識的なレイアウトを守り続ける必要は全くない。このたび日産自動車が、EVのプロトタイプ「BladeGlider」をリオデジャネイロで発表した。
他のEV同様、BladeGliderもリチウムイオン電池による駆動。時速100kmまでの到達時間は5秒以下、最高時速は190kmだという。
ご覧のとおりBladeGliderは、後方が広く、前方が狭い三角型のシルエットだ。この設計は空気力学に基づくもの。結果、ドライバーは前方のセンターに、乗客は後方の2座席に座ることになる。
・運転席はまるでコックピット
継ぎ目のないパノラミックなフロントガラスは、運転席を前方中央に配するこのレイアウトのたまものだろう。
運転席前の3つのスクリーンには、速度、電池状況、トルクマップといった車の重要情報がすべて映し出される。
斜め上後方へヒンジで開くドアも特徴的だ。キャビンへのドラマチックな乗り降りを提供したい、という思いを込めたとのこと。
日産は、このBladeGliderの市販化についてはまだ言及していない。しかし、未来の車に活かされるであろうテクノロジーとデザインを垣間見せてくれたことに変わりはない。
Nissan up the EV design game with new model