しかしながら、世界的には、段差を解消したり、車椅子利用者のためのトイレや駐車スペースを設置するなど、車椅子利用者に配慮したバリアフリー化は、まだ十分とはいえず、さらに、バリアフリー化したスポットについての最新情報を入手しづらいのが現状だ。
・車椅子でアクセスできるスポットを可視化
ドイツの非営利団体「SOZIALHELDEN」が2010年に開設した「Wheelmap(ホイールマップ)」は、車椅子でアクセスできるスポットの情報を集約するクラウドソーシング型のオンラインマップ。
オンラインマップでグレー色にマークされているスポットを対象に、車椅子でのアクセスのしやすさを評価し、車椅子で十分にアクセス可能なら「青」、一部可能なら「黄色」、アクセス不可は「赤」のいずれかに色づけしていく仕組みとなっている。
世界中のオンラインユーザーが、ウェブサイトやスマートフォンアプリを介して、この取り組みに参加し、駅やバス停といった公共交通機関のほか、カフェやレストラン、ショップ、美術館など、幅広いスポットにわたって、これまでに世界で65万件以上が色づけされた。
・日本語にも対応
「Wheelmap」は、英語・ドイツ語・日本語を含め、23言語で展開され、誰でも自由にアクセスできる。
車椅子利用者のみならず、ベビーカーを利用する人々、歩行器が必要な人などにも、有益な情報が集まったオンラインマップといえるだろう。
Wheelmap