厚生労働省の調査によると、2014年の日本の糖尿病患者は316万人超。予備軍も合わせると、かなりの数に上る。
この糖尿病治療に、革新をもたらしそうなパッチを韓国の研究者らが開発した。貼るだけで血糖値を測定してスマホにデータを送信、そして自動的に薬を注入するというものだ。
・汗で血糖値を測定
糖尿病の治療法のひとつに、インスリンを注射する薬物療法があるが、これには採血したり注射を打ったりと痛みや煩わしさが伴う。今回開発されたパッチはこうした悩みを一挙解決する。
パッチにはセンサーと極細の針が付いていて、まずセンサーが患者の汗などで血糖値を測定し、そのデータを連携するスマホにワイヤレス送信する。
・針先が溶けて薬注入
そして血糖値が高ければ、今度はスマホから投薬を指示する信号がパッチに送られる。信号が送られるとパッチ内のヒーターが熱を持ち、針の先が溶けて薬が体内に注入される仕組みだ。
針は非常に細いものを使っているため、患者は薬注入時、ほぼ痛みを感じないという。
このスマートパッチ、すでにプロトタイプが出来上がり、研究チームはその成果を専門誌Natureにこのほど発表した。5年以内に商品化される見通しという。
Nature