・分子1個分の薄さの光源
強靭で蓄電器としても用いられるグラフェンは、完全な形状の炭素結晶体であり、非常に薄いのが特徴。フィルムシート状になったグラフェン光源は、何せ分子1つ分の厚みしかないというからスゴイ。
研究チームの1人Young Duck Kim氏によると、グラフェンの小片を金属の電極に貼り付け、反応させる基質の上方に固定しておき、そこにフィラメントを経由して電流を通過させることで、熱が発生するという。
なんと2500度を超える高温を記録したといい、十分な明るさを発揮することができるため、光放射体として申し分ない。
・フレキシブルさ、透明性も併せもつ
さらに、1分子並みの薄さ、曲げても大丈夫なフレキシブル性、ディスプレイにも応用できる透明性をもつことは、非常に大きな可能性を秘めている。
・“光通信”技術への展開も
チームでは、光源としてさまざまなデバイスに用いられることはもちろん、“光通信”用チップとしての展開も視野に入れている。
これまでにもLEDを使って、非常に高速でオンオフの切り替えをおこなうことでデータ送信をおこなう技術が開発されている。
フィルム状に成形されたグラフェンや有機LEDが、この技術開発のさらなる後押しとなるのではと期待されているのだ。
今後チームとしては、どれくらいの速度でオンオフの切り替えが可能なのか、パフォーマンスを改善したり、フレキシブル性を高めたり、さらなる技術向上を目指して取り組んでいく意向だ。
Columbia Engineering