最も注目すべき機能が、3DオブジェをZEUSから他のZEUSにファクス送信できること。例えば、制作したオブジェが上手くいって友人や同僚に実際のモノを見せたいとき、データを相手のZEUSに送ると、相手は受信したその場でデータに基づいてオブジェを出力することができる。つまり、通常のファクスだと紙に書かれたメッセージが届けられるところが、ZEUSだとオブジェを届けることになるというわけだ。
プリントとスキャン機能は他の3Dプリンターとさほど変わらない。データが入ったSDカードを差し込むと、プリントされるオブジェのモデルがパネルに表示され、ボタンを押すと造形が始まる。また、オブジェをスキャンしたい場合はプリンターの内側にあるターンテーブルに載せるとHDカメラでデータが読み取られ、SDカードに保存することができる。
こうした機能を合わせ持っているというのがZEUSの売りで、このことによりオブジェのコピーも可能になっている。これは同じオブジェをつくりたいとき、オリジナルのオブジェをスキャンしてデータを取り込み、さらに出力すればコピーオブジェが出来上がる。
開発した米ロサンゼルス拠点のスタートアップ「AIO Robotics」は昨年10月に「Kickstarter」で資金調達キャンペーンを展開し、その際の“価格”は1999ドルだった。正式な小売価格は明らかになっていないが、間もなくサイトでも購入できるようになるとのことで、メールを登録すると販売開始をいち早く知らせてもらえるようだ。ものづくりに興味がある人は一度サイトをのぞいてみてはどうだろう。
AIO Robotics